大阪商工会議所 第一回宇宙ビジネスフォーラム参加
◎はじめに
大阪商工会議所が主催する宇宙ビジネスフォーラムに参加させて頂きました。最新のビジネス・技術分野の情報交換を実施して頂きました、大阪商工会議所ならびにご紹介各団体様には深く感謝申し上げます。
宇宙ビジネスついて知ることができる良い機会となりました。
以下、今回のフォーラムを通して学んだことをまとめます。
◎宇宙をビジネスとして考えられる時代
宇宙についてビジネスを考えられる時代となりました。
宇宙とはなんだ、という真理を求める時代から、人を宇宙空間へ送る時代、そして、これからは、宇宙空間を活用したビジネスができないか?という時代になりつつあります。
◎宇宙ビジネス分野の対象
宇宙ビジネスは、宇宙空間やそれに関連する技術、サービス、産業に焦点を当てたビジネス活動全般を指します。近年、宇宙ビジネスは急速に成長しており、具体的に以下のような分野が注目されています。
- ロケット打ち上げサービス:
宇宙への衛星や宇宙探査機の打ち上げを行う企業が増加しています。有名な企業にはSpaceXやBlue Originなどがあります。 - 宇宙観測
衛星を用いた地球観測、気象観測、通信、地図作成などのサービスが提供されています。これにより、天候予測や農業監視などが効率化されています。 - 宇宙探査
月や火星などへの探査を目的としたミッションが進行中です。NASAやESA(欧州宇宙機関)、JAXA(日本の宇宙航空研究開発機構)などの宇宙機関と民間企業が協力しています。 - 宇宙観光
宇宙旅行を提供する企業も登場しており、民間人が宇宙に旅行する機会が増えています。代表的な例としては、SpaceXの宇宙旅行が挙げられます。 - 宇宙資源の採掘
将来的には、月や小惑星からの資源採取が可能になると期待されており、それに向けた研究や開発が進んでいます。
これらの分野は、技術の進歩や民間企業の参入によって、以前に比べて大幅に成長しています。宇宙ビジネスは今後もさらに発展が期待されており、新たな市場や機会を提供する可能性があります。
輸送、居住、旅行、宇宙空間での支援等の方面で各企業が自社の技術力を活かして、宇宙ビジネスに参入しています。もしくは、参入しようとしています。
まだまだブルーオーシャンである宇宙ビジネスです。
◎ビジネスである
ビジネスである以上、そこには、ニーズがなければならない。もしくは、ニーズを作り出す必要があります。
「宇宙」という壮大な言葉に引っ張られて夢物語や憧れで終わってはいけません。
なんのために、そして、誰のためにという観点で模索をしていかなければいけません。
また、どうしても協調が必要です。一企業だけで解決できる問題ではありません。時に他国の企業とも協力をしていく必要があり、グローバルな視点からユニバーサルな視点が求められます。
◎現在の宇宙ビジネスの事例
当フォーラムにて、宇宙ビジネスについて取り組んでいる数社が紹介されていました。
そのうちの、印象に残った2社を紹介します。
フジッコ株式会社(以下、フジッコ)とサグリ株式会社(以下、サグリ)です。
・宇宙日本食の開発秘話
まずは、惣菜等の食品を製造しているフジッコさんです。
フジッコさんは宇宙日本食の開発について聞くことができました。
開発にあたり、たくさんの苦労があったそうです。
特に印象的だったのが、飛び散らないことと残渣を出さないこと。
宇宙空間は無重力であるため、水滴が空間に浮いてしまい、機器に入り込んでしまい故障の原因になります。また、ゴミが出てもすぐに捨てられるわけではないので、残渣は悪臭の原因にもなるので残さない工夫が必要とのことでした。
そんな苦労を経て無事に日本食を宇宙に届けることができました。
宇宙で働く人々に美味しい日本食を届けたいとの思いが伝わります。
・耕作放棄地の把握に衛星データとA I で解決
次にサグリさんについて紹介です。
サグリさんは、衛星データとA Iを駆使して、耕作放棄地等の地理情報をウェブアプリ上で提供しています。
提供先は主に自治体だそうです。
これまで、耕作地等の把握に実際に現地に赴いて目視で確認していました。
こちらのアプリを使用することで、画面上で把握することができます。
年々広がる耕作放棄地。農業の担い手が減少する中、こうした土地を活用したいとの人を結びつけるマッチングを始めることができます。
農地転用は手続きの煩雑さがあるため、現在の課題です。
今後は、自治体と協力して放棄地を活かせる取り組みに期待です。
技術としては、衛星データが提供する航空写真から、耕作放棄地であろう写真をA Iに学習させて(教師あり学習)、判定させるものと思われます。
◎最後に
弊社は、Java技術者を中心とした、S E S会社です。
宇宙ビジネスにどのように貢献できるかは、模索中です。
新しい技術領域を開拓するにあたり、勉強になる機会となりました。
(文責)大平和幸
この記事へのコメントはありません。